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こんにちは!こんばんは!おはようございます!
営業設計の藤本です!
「高断熱高気密」についてのこの連載、
今回で4回目になります。ようやく着地点が見えてきました…。
最後までお付き合いください。
前回は2020年から義務化を予定していたはずの
「2018年12月・省エネ基準適合いきなり白紙化の乱」
(勝手にそう言ってるだけです)
までご説明しました。
国「住宅の省エネ義務化、やっぱ見送りますわ!」と来たワケです…。
理由は、
「建築主に効率性の低い(?)投資を強いることになる」
「適合率が低いままで義務化すると市場の混乱を引き起こす」
「省エネ基準などに習熟していない事業者がかなり存在する」
「申請者・審査者ともに必要な体制が整わない」
「住まい方でエネルギー消費量は変わるから」
「デザインに制限がかかると一部のデザイン建築家がやりにくい(?)」
等…。
世界の緊急かつ最大の課題である気候変動対策を全く踏まえず、
一部の事業者の事情を優先するという国の判断に驚きを禁じ得ません。
その後、
2021年4月には、なんやかんや、すったもんだあったのですが、
ようやく現在の「省エネ基準『説明』義務化」(以下の画像参照)が決定されます。
やっと「説明」の義務化までは漕ぎつけた訳です。
これによって、家を建てる際には、建築士(施工会社)は、
設計する建物の省エネルギー基準(等級4=平成28年省エネ基準)への適否、
適合しない場合の省エネ性能確保のための措置について、
お施主様に対しての『説明』が必須になりました。
ここで、本連載その①の冒頭に出たフレーズに戻るのですが、
「高気密・高断熱、標準装備~!!」
とうたっている建築会社は、
かつての最高等級ではあるが、今となっては省エネ基準のスタンダードである、
等級4(=平成28年省エネ基準)はクリアしているので、
説明義務化に伴い、そのように宣伝しているに過ぎないのです。
つまり、「標準装備!」と聞くと、さも凄そうに聞こえるけど、
今や普通。当たり前。むしろ守るべき最低基準、っていうことなんです。
そして、2022年に大きな動きがありました。
なんと、1999年の等級4創設以来、
23年ぶりに上位の等級が追加新設されたのです。
2022年4月に【等級5】(≒ZEH水準)
2022年10月に【等級6】(≒HEAT20 G2グレード)と、
【等級7】(≒HEAT20 G3グレード)
が、新たに設けられましたのです。
そしてようやく、
来たるべき2025年度以降は、全ての新築住宅に等級4以上が義務化され、
『2022年度3月まで最高等級だった等級4は、事実上の最低等級になる』
ことが予定されています…。
(さらには、2030年には省エネ基準の水準が引き上げられ、【等級5】が最低等級になる予定です。)
今や、等級4を目指せばオーライ!ってことではないんです…。
ようやく、道筋が見えてきましたね。
2050年カーボンニュートラルに向けて、
住宅の断熱性能に求められる水準は、時代の変化に伴い高まって来ているのです。
もうこの流れは止めることができません!
次回は、ついに本連載最終回(の予定…。)
我々アンカーホームデザインも目指すべき指標としている、
「HEAT20」について触れていきたいと思います。
また来週~!