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04/28(日)

シン・高断熱高気密の時代③ ~2050年カーボンニュートラルの旅・世界と日本、理想と現実~

こんにちは!こんばんは!おはようございます!
営業設計の藤本です!

この「高断熱高気密」シリーズ、
無事今回3回目を掲載する運びとなりました。

 

前回は、1990年代~2000年代の
「断熱等級」のこれまでの歴史を振り返りましたが、
今回のお話は一気に現代~未来に向けてぶっ飛んでいきます。

 

2020年10月、菅元総理は、
首相就任後の臨時国会の所信表明演説において、
2050年までに『カーボンニュートラル』
目指すことを宣言しました。

カーボンニュートラルとは、
CO2、メタン、N2O、フロンガス等の
「温室効果ガス」を対象に、
「排出量から吸収量・除去量を差し引いた合計を
差し引きゼロにする」
ということを意味します。

皆さんご存じのように、
近年世界では様々な気象災害が発生しており、
自然生態系、自然災害、産業・経済活動等への
大きな影響が出るといわれています。

「地球、あやうし!」な訳です。

 

気候変動の原因になっている温室効果ガスは、
私たちの日常生活や経済活動に伴い排出されています。
このままでは、
私たちの子や孫の世代に、確実にツケが回ってきます。

将来の世代が安心して暮らせる、
「持続可能な経済社会」をつくるため、
一刻も早く、カーボンニュートラルの実現に向けて
取り組む必要がある訳ですね。

気候変動問題への国際的な枠組みは、
1997年の京都議定書、2015年のパリ協定
と受け継がれて来ました。
今ではよく聞くようになった、
「SDGs」
という言葉が出てきたのもパリ協定の頃ですね。

国を超えて、業種を超えて、
各産業界で様々な取り組みが始まったわけですが、
その中で、わが国・日本の住宅業界の中でも
環境に優しい住宅を適合義務化していこうとする動きは、
2010年代初頭からありました。

2010年、経済産業省・国土交通省・環境省合同の、
「低炭素社会に向けた住まいと住まい方推進会議」
なるものが設置され、
2012年に公表された同会議の中間とりまとめで、
「2020年までに新築住宅・建築物について
段階的に省エネルギー基準の適合を義務化する」
との目標が明記されました。

その後、「2020年までに適合義務化」の目標が閣議決定され、
講習会などの周知イベントも全国的に開催されました。

 

時を同じくして、
我々アカマツハウジングは、
2015年5月に創業し、
当時は、不動産仲介業や、社外に建築を委託して
建売住宅の企画販売などを手掛けておりました。

そして、3年目の2018年頃から、
自社請負にて
本格的な高気密高断熱・高性能住宅の家づくり
(つまりは、アンカーホームデザインの誕生
を進めていこうと計画を進めておった最中でした。

 

と・こ・ろ・が…

 

国土交通省は、2018年12月になって突然、
住宅の適合義務化を「無期限見送り」
とする案を提示し、
審議会が了承する、という事態となりました。
だーい、どん、でん、返し、です。

 

長年一国が掲げていた目標が
あっさり取り下げられたことで、
真剣に、来たるべき省エネ住宅適合義務化に対応していた、
先見性ある事業者たちは、
見事にハシゴを外されるような、
なんとも釈然としないオチが待っていたのです…。

 

その④につづく…
(次週はGWなのでお休みします。次回掲載は5/12(日)の予定です)